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果物のおいしい季節、特に人気の高いぶどうですが、近年は気候変動の影響が懸念されています。今年の異常な暑さもぶどう栽培に影響を与え、農家では粒の小ささや糖度の低下などの問題が起きています。
日本の年平均気温は上昇傾向にあり、特にここ数年は記録的な高温が続いています。この温暖化の影響は農業にも及んでおり、ぶどうでは着色不良や果粒の成長不良などの問題が指摘されています。人気品種の巨峰では、満開後の気温が果皮の色に影響することがわかっています。
神戸大学大学院の上森真広先生は、代表的な品種であるデラウェアへの温暖化の影響を調査しました。大阪府羽曳野市のデータを分析した結果、気温上昇に伴い発芽日や満開日が早まっていることが明らかになりました。この変化は、栽培管理を難しくし、過去の経験が通用しなくなる可能性があります。
上森先生は、今後の温暖化の影響についても研究しています。2050年までの気温上昇により、発芽日や満開日が早まることが予想され、栽培管理の高度化が必要となります。温室効果ガス排出が低めの場合、対応は可能ですが、高めの場合、加温栽培の見直しや他の果樹への転換も検討する必要があります。
私たちがおいしく食べているぶどうは、農家の努力と気候のバランスの上に成り立っています。このバランスが崩れることは、植物全般への影響も考えられます。温暖化の影響を軽減するため、私たち一人一人ができることを考えていきましょう。
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