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サウジ高速鉄道は、日本製を選ばなかった路線でした。時速350キロを掲げながら、実際にかかった時間は七年。同じ砂漠のドバイでは、日本製の車両とシステムを納めた企業連合が、契約工期およそ49ヶ月を守って開業させています。ドバイとの差は、どこで生まれたのか。
「高い」——私は日本の見積書に、そう書き続けてきました。湾岸諸国で25年、インフラ入札の審査に関わってきた私が選んだのは、いちばん安い見積書でした。
砂嵐が来ると、線路が見えなくなります。対策は真剣に検討されました。結論は、すべて同じでした。効果なし。
同じ大陸、同じ気候、同じ物理法則。それなのに、走り続ける鉄道と、止まったままの鉄道に分かれたのです。違ったのは、気候でも予算でもありませんでした。
その答えを、日本は40年以上前に出していました。砂ではなく、雪で。
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