日本の半分弱が食料危機を経験 気象変動が生活に迫る! 【「耳から学ぶ」夜の雑談】

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【概要】
東東京科学大学の最近の調査により、日本に住む人々の43.8%が過去1年間に「食料不安」を経験していたことが明らかになりました。この傾向は、特に若年層や低所得者層、そして東北地方や九州地方で顕著に見られます。背景には、食料価格の高騰が影響している可能性が考えられます。

この食料問題は、私たちの暮らしと地球全体の課題である気候変動と密接に関連しています。調査では、食料不安を抱える人々ほど、異常気象による健康への影響を実際に受けやすく、気候変動に対する強い不安を感じていることも示されました。

さらに注目すべきは、食料不安を経験している人々ほど、気候変動対策に積極的に取り組む政治家を支持する傾向が高いという点です。この結果は、食料の安定供給を確保するためには、気候変動という地球規模の課題への取り組みが不可欠であるという、当事者の切実な認識を反映していると言えるでしょう。

したがって、直接的な食料支援策に加えて、気候変動対策を同時に推進することが、真に求められる政策と言えます。私たち一人ひとりがこの問題を自分事として捉え、日々の行動を変えていくことが重要です。

◯日本の食料危機経験の実態:
 東京科学大学 未来社会創成研究院 ウェルビーイング創成センターが2025年2月に実施した「PLANET Study」の速報によると、日本国内居住者の43.8%(5人に2人以上)が過去1年間に何らかの「食料危機」を経験したと回答しました。
 ここでいう「食料危機」とは、国連食糧農業機関(FAO)などが定義する「フードセキュリティー」が脅かされている状態、つまり安全かつ栄養価の高い食料を継続的に十分入手できない状態を指します。
 調査では「食料が尽きることへの心配」「経済的理由で食料を追加購入できない」「栄養バランスの取れた食事ができない」などの8項目のいずれかに該当する場合を「食料危機層」と定義しています。

◯食料危機層の属性別特徴:
・性別: 男性(46.3%)が女性(41.5%)よりやや高い割合を示しています。
年齢: 若年層ほど深刻で、18歳~24歳で59.5%、25歳~34歳で56.9%が経験しています。
・地域: 中心市街地(43.2%)よりも郊外や非都市部(47.1%)で経験率がやや高く、特に東北地方(50.5%)や九州地方(50.7%)では半数以上が食料危機に直面しています。これらの地方では食料品価格高騰の影響が強い可能性が指摘されています。
・年収: 年収200万円未満の層では56.9%が経験しているのに対し、年収1000万円以上の層では33.0%と、経済状況との明確な関連が見られます。
・学歴: 中学校・高校卒業者(49.0%)が大学・大学院卒業者(39.8%)よりも高い割合でした。

◯食料危機と気候変動の密接な関連:
 異常気象による健康被害: 食料危機層の18.2%が異常気象(猛暑や暴風雨など)で体調を崩したり怪我をして医療機関を受診した経験があり、これは非食料危機層(7.5%)の2倍以上です。
 メンタルヘルスへの影響: 食料危機層は気候変動に対する不安感(クライメート・アングザエティ)が強く、不安の度合いを示す数値の中央値は26点と、非食料危機層(19点)より高くなっています。

◯居住地域の脆弱性:
 食料危機層の19.9%が居住地域での異常気象による被害報道を見聞きした経験があり、非食料危機層(9.3%)の約2倍で、居住地域自体が異常気象に対し脆弱な可能性が示唆されます。

◯専門家の警鐘と今後の対策の方向性:
 東京科学大学の西田裕紀子教授は、食料確保の困難と経済的困窮が精神的ストレスとなり、気候変動と食料問題は不可分であるため、双方への包括的な政策的取り組みが不可欠であると指摘しています。
 食料危機層ほど、気候変動対策を熱心に進める政治家への投票意欲が高い傾向が見られました(食料危機層43.7%、非食料危機層32.2%)。 これは、当事者が根本原因の一つである気候変動への対策の重要性を認識していることの表れと考えられます。
 報告書は、直接的なフードセキュリティー対策だけでなく、気候変動対策の同時実施が困難な状況にある人々が真に望む政策であると結論付けています。

◯私たち一人ひとりの役割:
 食料問題と気候変動は切り離せず、社会全体の仕組みや経済のあり方、個人と地球との関わり方を見直す時期に来ています。
 気候変動への対応を国全体で優先して取り組むことが求められており、個々人が問題意識を持ち、日々の選択を見直し、意見を発信することが未来を良い方向へ動かす一歩となります。

00:00:07 番組開始・導入
00:00:41 今日のテーマ:食料危機と気候変動
00:01:11 東京科学大学の調査結果について
00:01:35 国内の43.8%が食料危機を経験
00:01:56 「食料危機」の定義とは
00:02:28 食料危機に関する8つの質問項目
00:03:16 食料危機経験者の属性:性別・年齢
00:03:58 食料危機経験者の属性:居住地域・地方別
00:04:47 食料危機経験者の属性:年収・最終学歴
00:05:23 食料危機と気候変動の関連性
00:05:41 異常気象による健康被害の経験
00:06:20 メンタルヘルスへの影響:クライメート・アングザエティ
00:07:14 居住地域における異常気象報道の見聞経験
00:07:51 専門家(西田裕紀子教授)のコメント
00:08:24 問題への向き合い方:気候変動対策への意識
00:08:41 食料危機経験者ほど気候変動対策を支持
00:09:38 根本原因への対策の重要性
00:10:07 今後の選挙と政策課題
00:10:28 食料危機と気候変動は不可分
00:10:55 私たち一人ひとりができること
00:11:11 行動の積み重ねが未来を変える
00:11:41 エンディング

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